元非正規社員が40歳で年収800万円を達成した成功体験

30歳で年収150万円の元非正規社員が40歳で年収800万円の正社員になった成功体験を語ります

高齢者の雇用対策が仇

契約社員派遣社員と2度も雇止めを経験した自分は、非正規、派遣社員という働き方にリスクがあることを身をもって知った。

 

雇止めと聞くと、「本人の能力がないから」と思う人も多いかもしれないが、実際にはそうとも言えない。

 

会社という組織には残さなければならない高齢社員がいる。

 

近年の高齢者の雇用対策もあり、若い社員の雇用よりも、年齢の高い社員の雇用を重視するようになってしまった。

 

人員を減らさなければならない場合、普通に考えると、若い人を残して、再雇用の人を減らすはずだが、なぜかそうならない。

 

自分のいた会社では、30代の派遣社員や自分のような契約社員を雇止めにし、再雇用の社員の雇用を継続させていた。

 

3年、5年の近い未来を見据えた対策と考えられるが、10年、20年という先を見据えた対策にはなっていないのは明らかだ。

 

上記を身をもって経験した自分が言いたい。

 

国は雇用対策の考え方を改めてほしい。

 

株がメルトダウン

何となく、使わないお金があったので、株をやりたくなった。

 

しかし、日本株は株価が高くて手がでない。

 

当時、未来のソニー、ホンダの株が安く買えると話題になっていたのが、中国株だった。

 

初心者にはリスクだったが、少額だったのでなくなってもいいという感じで取引をしてた。

 

途中までは順調に利益を出していた。

 

ところが、アジアの景気が急降下し、株価も急落した。

 

損切という考え方を知らなった自分は、そのまま持ち続け、一気に投資した資金が半分以下になってしまった。

 

1年ほど経過したのち、株価もだいぶ回復して、取引を再開するようになった。

 

そこで、何とか利益を出せるようになって、資金を作ったのが、中古ワンルームマンションだった。

 

年収が100万円下がったら

契約社員時代は、年収が500万円を超え、新車をローンで購入したりと、非正規ながら結構豊かな生活をしていた。

 

雇止めになり、派遣会社に再就職し、年収が100万円落ちた。

 

どんなに働いても収入が上がるわけでもないので、貯金を切り崩したり、節約したりして生活を送っていた。

 

当時、貯金は200万円を超えていたが、それがどんどん減っていた。

 

住宅ローン、車のローンと毎月が赤字だったからだ。

 

補てんする資金は不動産投資で得たお金だった。

 

それでも資産を目減りさせたくないので、ひたすら節約をした。

 

車はローンをあと2年残したまま売却、節約するために数少ない楽しみだった自販機で飲料を買うのをやめた。

 

そのころの気持ち、節約術というのは、その後も保っている。

中古ワンルームマンションで始めた不動産投資

契約社員時代に貯めていたお金を不動産投資に回した。

 

不動産投資といっても、マンション一棟を買えるわけでもないので、中古のワンルームマンションを購入したのだ。

 

後に、銀行にお金を置いておくよりはと思って始めた、この投資が生活を助けることにつながるとは思いもしなかった。

 

投資した金額は500万円程度。

 

現金で買える中古ワンルームマンションを2戸購入し、1戸を不動産担保ローンで購入した。

 

不動産担保ローンの利息は4.8%と高いので、持っていることに利益はないのだが、空室リスクを分散できるのと、15年で完済した後は純粋に利益のみが積みあがるとにらんだのだ。

 

2戸についてはサブリース契約も結び、リスクを最小化した。

 

正直、この投資は成功だった。

 

実利回りは10%前後だったが、毎月確実に手取り5万円入ってくるのは大きい。

9年目の年収

新たな派遣先の職場で9年目の勤務を終えた。

 

年収は460万円と、派遣会社の昇給がすくないので、ほとんど据え置きだった。

 

この数字を見ると、最初の老舗メーカーを辞めなければよかったと思ってしまう。

 

まさに空白の9年間。

 

でも、経験も知識も当時の非ではない。そして、自信も。

 

40歳を目前にして、自分の人生について考えることが多くなった。

派遣社員の給料体系

リーダー職として派遣先に配属されたため、リーダー職手当というものが支給されるようになった。

 

月々の給料に5千円のリーダー職手当が追加される。

 

派遣社員の給料は以下の通り。

試しに満額支給された最初の給料を入れてみる。

 

基本給 22.8万円

グレード給 0.2万円

住宅手当 1万円

技術手当 3万円

家族手当 1万円

 

基本給が新卒相当と非常に少なく、その不足をグレード給と技術手当というあまり意味を持たない手当で補っている。

その理由は簡単。

賞与や残業代は基本給で決まるからだ。

賞与はあるが、だいたい2.4~2.5か月とメーカーの半分。

年収はしかり。

 

その後の昇給年間700円、リーダー手当5千円が昇給と言えば昇給だ。

 

 

リーダー職として配属された職場

リーダー職として某企業に派遣社員として配属された。

 

最初入社して簡単な事務手続きを行った後、自分の配属部署に案内された。

 

そこには、面接のときに合った人がいた。

 

あとで知ったのだが、部長兼役員の偉い人だった。

 

その次に紹介されたのは、定年再雇用のおじいちゃんだった。

 

この2人が今後の上司になる人だった。

 

とりあえず、指示があるまでそこいらに座っていてと言われて、散らかった机の上の本や箱をどけて、支給されたパソコンを開いた。

 

2日ほど経過しても指示がなかったが、3日ほど経過した後に、小さな仕事が与えられるようになった。

 

最初は簡単なケーブル図をトレースするような仕事だったが、徐々に電気設計の仕事を与えられるようになった。

 

この時期、業務経験も長くなり、誰かに聞かなくても自分で調べて仕事ができるようになっていた。

 

自分と同じ仕事をしている人は自分しかおらず、ずっと一人で仕事をしている感じだった。

 

負荷調整も一人、勤務時間も一人で決めた。・・・派遣社員なのに。

 

景気も良い会社なので、みんな他人に無関心だったのかもしれない。

 

正直、この会社で働くことが楽しくて仕方がなくなってしまった。

 

今まで、怖い先輩の上司の顔色を窺いながら仕事をしていたのと比べると天国のような世界だった。