派遣先から理不尽な扱い
仕事自体は、以前やっていたこととほとんど同じだった。
派遣先は、電機メーカーの子会社での回路設計の仕事だった。
この頃になると、仕事にもだいぶ慣れていて、だれかの指示で仕事をするということもなく、丸々受け取った仕事を一人でこなすという感じだった。
そんな中、派遣先から理不尽な扱いを受けるようになった。
「残業はしてもいいが、残業した分は朝遅くきたり、午後に早く帰ったりして回収してほしい」
残業時間は、負担になるため法律上は1.25倍の給料となるが、それを通常時間として回収しろというのだ。
本当に納得がいかなくて、何度も何度も、派遣元の人に話をした。
何度も何度も話をしたおかげで、月に20時間までは残業をすることを認めてもらうことができた。
派遣社員というのは、雇用についての不満を派遣先に言うことができない。
不満=雇止めのリスクがあるからだ。
とにかく辛抱強く我慢して仕事をすることが大切だった。