受験勉強
大学に進学しようと考えたのは、22歳の頃だった。
高校は進学校だったので、勉強することは苦ではなかったが、もう勉強から遠ざかり4年も仕事漬けの毎日を送っていたので、すっかり忘れてしまっていた。
昼間は仕事をして、夜に1、2時間勉強を続けた。
大学に行くならば、就職しやすい工学部がよい、さらに最も興味があった電気がよいと考えていた。
受験するのは、学費が安い国公立の二部(夜間)と決めた。
二部であれば昼間に仕事をして、夜に勉強できるのでお金に困ることもないと考えたからだ。
二部といっても、国公立でセンター試験も二次試験もあり、それなりに難易度も高く、「受験する」という段階に到達するまでに、3年間という歳月を要した。